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5点 さいたまチェーンソー少女
うーん何と言うか、とんでもない作品。
ストーリーを端的に言うと、平凡な女子高生の主人公が、転校生の美少女に彼氏を取られ、
親友ともすれ違って孤独になってしまい、「よし、彼氏を殺して私も死のう」なんて考えちゃって
家にあったチェーンソーを引っ張り出し、学校で同級生たちを虐殺していく、というお話。
PTAが知ったら激怒間違いなし。
一般家庭にはチェーンソーなんか無いはずですけどね。
でも主人公の家にはあってしかもそれを巧みに使いこなすことができる、という設定と理由付けは、
目からウロコと言うか、違和感なさすぎて妙に感心してしまいました。
平穏な日常風景の場面と、それが一転する非現実的な惨劇とのギャップが痛快な作品。
衝動的な事件と思いきや用意周到に計画を練り、周囲の状況判断等を冷静に行いながら
顔色一つ変えずに同級生や教師を惨殺していくところに、より一層の狂気を感じさせられます。
絵は綺麗な方ですが、虐殺シーンの描写が軽く、迫力に欠けるのが残念。
バトル風ではなくもっとスプラッターな感じの方が良かったと思います。 戦闘シーンも長めだし。
あまりネタバレ的なことは書きたくないですが、ラストで補足説明があるものの、
主人公が孤独になっていく経緯も説明不足。
冷静に狂っていく様子をもっとしっかり描いてほしかったです。
とまあここまでは軽いジャブみたいなツッコミでしたが、メインのツッコミどころはやはり本筋。
どうにもこうにも理解不能。 そもそもジャンルからしてさっぱりわからん。
このレビュー冒頭でのとんでもない作品という感想の真意はここにあります。
原作の短編小説(こちらは未読)がSFマガジン読者賞受賞ということでとりあえずSFなのでしょうかね。
単なるサスペンスとかスプラッターではなさそうですが、コメディ? アクション?
少なくともラストだけ見るとジュヴナイルっぽくもあります。
こういう荒唐無稽なのは嫌いではないし、結構楽しめました。 全く意味はわからなかったですけど。
ただしこれは読む人によっては極端に低い点数も付けられて当然であろう、そんなとんでもない作品。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2011-04-18 01:12:32] [修正:2011-04-18 01:12:58] [このレビューのURL]
9点 闇金ウシジマくん
「闇金」。法律で定められた利率以上の法外な金利での融資貸付を生業とする金融業者である。
いつの世にもどんな場所にも「金遣いにだらしない人間」という奴はいるのである。
丑嶋社長が営む「カウカウファイナンス」には今日もあちこちから借金をしまくり、
もうこれ以上の借金が出来なくなった不良債務者たちが集まる。
社会の底辺に位置する彼等に丑嶋社長は金を貸す。
利息は「10日で5割」という法外なもの。それでも連中は金を借りていく。
他に貸してくれるところがないからである。
金の使い道はそれぞれ。大抵がギャンブルの借金返済だったり、ギャンブルの軍資金だったりする。
そしてそれらは大抵はアブク銭となり、彼等の借金は増え、やがて非情なまでの追い込みが入る。
彼等の共通点は「現実を見ずに自分たちの都合のいい想像の世界に逃避している」ということ。
ギャンブル狂いの主婦も、見栄っ張りなOLも、ニートの男も、自分に都合の悪い現実は直視しようとしない。
それが坂を転げ落ちる原因である。
丑嶋はそんなクズ連中から情け容赦なく金を奪っていく。「身から出た錆」。連中に対する同情は不要。
なぜなら連中は「借金することがクセ」になってしまっているから。
「馬鹿は死んでも直らない」というが、正にその通りである。
これはまだ馬鹿でない人間を転落させないための「現代の転ばぬ先の杖」とも言うべき書物。
「心に痛みを感じて読めたなら」まだ人間だ!
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2011-04-17 21:10:50] [修正:2011-04-17 21:10:50] [このレビューのURL]
6点 のだめカンタービレ
敷居の高いクラシック、小難しそうな作家の顔ばかり見ていた大音楽家たち。それが生き生きと描かれ、「べとべんさん」などと馴れ馴れしく呼ばれ、ピアノやオケが演奏を始めると音が聞こえるようで、随分敷居が低くなりましたね。
ギャグの相性はあると思うし、お世辞にも上手とは言えない絵だけど、個性的なキャラが立ち、男女関係なく楽しめる作品だったと思う。
恋愛は絡んだけど恋愛漫画ではないし。
だからこそ多く書かれているように、最後まで丁寧に、千秋・のだめ双方の成長と成功、共演を描いてほしかったなあ。
付け足しのようなエンディングは悲しすぎる、ということでこの点数。
ああ、もったいない!!
後半は完全に映像化された方が勝ち・・・では、漫画の価値がね・・・。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2011-04-17 16:48:05] [修正:2011-04-17 16:48:05] [このレビューのURL]
10点 寄生獣
始めて読んだときは面白かった
読み返したら今まで読んだ漫画の中でも最高に面白かった
古本で105円で集めたが作者に敬意を表して完全版を新品で集めた
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2011-04-17 14:28:29] [修正:2011-04-17 14:32:20] [このレビューのURL]
7点 F
出生が微妙なヤンチャな田舎の若者が、レースにハマってF1の舞台まで上り詰めて、大暴れして、最後に出生の呪縛から解放される。
簡単にあらすじを書くとこうなるのですが、根本的にこの作者のマンガはポジティブ感よりも暗いところで青い炎がメラメラと燃えているような作風に何故か陥るのですが、この作品はその典型なのかもしれないですね。
物事が上手く行き始めると、どこかで不幸が起きて、その不幸が主人公の栄養になって成長していく・・・・F1マンガとして見ても面白いです。
ある意味、名作と呼ばれる作品だと思います。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2011-04-17 14:04:14] [修正:2011-04-17 14:04:14] [このレビューのURL]
7点 もやしもん
ひじょーに点数をつけずらい。
ええ難しいお話ですよ。
最近はこんなネタでも漫画にできてしまうのか・・・。
いやー・・・凄いのかな?たぶん。
オリジナリティーはかなりあると認めましょう。
菌が見える主人公、いいんじゃないですかー?
読むとかなり勉強になりますし、ちょっと農大に興味がわきますね。
農大ってこんな楽しい所なんですかね・・・?
農大を知らない僕には謎だらけ。
けど、中々面白いと思います。
たまに、男か女か分からなくなる時があります。
欠点はそのぐらいでしょうか。
かなり人を選ぶ作品かもしれません。
僕は嫌いじゃないですが。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2011-04-17 13:42:47] [修正:2011-04-17 13:42:47] [このレビューのURL]
6点 餓狼伝
格闘技のエンターテイメント性を強烈に先鋭化し、抽出・風刺した作品。
原作の餓狼伝チックな話は冒頭だけで、トーナメント云々の前後から主人公は加速度的に影を薄めていく。それなのに表紙や扉絵では執拗に文七を描くという作者の拘り(笑。だが、トーナメントに主人公が入っていないという意味不明かつ誰が勝ち上がるかが本当にわからない描き方は極めて異様で面白い。そして、それをバックで支えるのは、巽や松尾という強烈なキャラクター。リアリティとフィクションの絶妙なコンパウンドとコントラスト。
そうした方法で、「格闘技ファンが見たいもの」をこれでもかと真正面から描出し、凝縮した漫画と言えるだろう。人は鍛えるとどこまで行き着くのか、人間の肉体が破壊される時はどのような現象が生じるのか、平場で戦うと最も強いのはどの競技種目か、丸腰の格闘家と武装した戦闘のプロが戦うとどうなるか、etc。。。。。
そういった意味では、トーナメントが終わった時点で、上記の目的を達成してこの漫画は終了した様な気もするので、休載云々は気にしないでおこう。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2011-04-17 00:51:31] [修正:2011-04-17 00:51:31] [このレビューのURL]
6点 おいしい関係
主人公が眩しすぎる・・・。天真爛漫で子犬のようで、人に恵まれてて。
でも私はあまり好きじゃないです。どちらかというと加奈子さんの
方が普通の人っぽくて共感できます。怖い人変な人って主人公に
決め付けられてて彼女には彼女なりの事情があるのになんだかなぁっ
て思えて。だからラスト主人公が幸せになって(というか主人公ずっと
幸せキャラだし)よかったーっていうより加奈子さんが二人のお店の
提案を出す姿に感動しました。
愛がどうのこうのって言うけど主人公も自分の夢を織田さんなしでは
考えられてないよう感じたので、ビジネスパートナーとして見て
いるのは一緒やんとしか思えなくてモヤモヤしちゃいました。
ただ料理のことやレストランのことなど丁寧に描かれてて
料理をおいしく食べたくなる漫画でしたね。
あと千代ばあさんが「サラリーマン金太郎」の加代ばあさんにソックリ
だと思うのは私だけ? 住まいは青梅と新宿と違うけど人脈といいキャラ
といいかぶりまくり。同時期の連載だからどっちが先かは知りませんし、
たまたまだと思いますが。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2011-04-16 13:34:47] [修正:2011-04-16 13:34:47] [このレビューのURL]
10点 ヨコハマ買い出し紀行
「斜陽世界と穏やかな人々」
雰囲気が超いい!
登場するキャラたちはみんな明るく楽しく穏やかに暮らしている。しかし、夕凪の時代と呼ばれる年々海面が上昇し、人類の滅亡がゆっくりと進んでいる。この明るさと反面する背景の斜陽が対照的にし、主人公のアルファを始め様々なキャラの些細な行動や小さな幸せがとても大事な宝物のように思えます。
ユートピア(理想郷)と反するディストピア(暗い未来)が大好きな人にはオススメです!
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2011-04-15 12:34:00] [修正:2011-04-15 12:34:00] [このレビューのURL]
5点 め〜てるの気持ち
「説明不足=不安感+リアルさ」
GANTZにもいえることですが、話の説明不足が全体に妙な不安感を与えています。キャラの心情を言葉では出さずに特徴のあるリアルな絵で表現をしていることから来るのでしょう。
め〜てるの気持ちのストーリーはすごい面白いというわけでもなく、30歳童貞ひきこもりに夢を見せるだけの気持ちの悪い内容です。
しかし、読者には母になった23歳のはるかの心情が語られず、本人の行動でしかその気持ちを憶測できない。行動の説明が完全にスッポリと抜け、私からするとはるかはキチ外にしかみえず、この漫画はサイコホラーです
途中のひきこもりのプロや最後の展開が急なのには行き当たりばったり感がして、不完全さが出ていますが、その不完全さが奥浩哉作品に絵と共にリアルさを醸し出しているのではないでしょうか。
3巻しかないので、さらっと読めるので、オススメです!
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2011-04-15 12:06:21] [修正:2011-04-15 12:06:21] [このレビューのURL]