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9点 鬼滅の刃
2020年12月16日現在、劇場版「鬼滅の刃」無限列車編の興行収入が300億円を超え、歴代1位の「千と千尋の神隠し」に迫りつつあります。おそらく数日以内に1位になることでしょう。
オリコンの年間本ランキングでは、2020年のコミックの単巻別売上ランキングで、「鬼滅の刃」の既発刊分の22巻が、1位から22位までを独占しています。
(23巻は2020年12月発売のため集計対象外)
そんな歴史に残る大ヒット作を、中年のおっさんである私が、個人的な主観でレビューします。
読み始めた時にまず最初に思ったのは、「この設定は○○という漫画に似ている」と思うところが何か所もある、ということです。
過去のヒット作(特に少年ジャンプのヒット作)をよく研究し、うまく取り入れていると感じました。
既視感のある作品ですが、そこで「パクリだー」等と批判的にならずに、読み進めていくと・・・・すごく面白いです。
歴代のジャンプバトル漫画では、この作品がナンバーワンだと思いました。
王道を行く娯楽作品であり、ストーリーもわかりやすく、小学生から老人まで楽しめます。
自分はいい年齢のおっさんですが、泣いたり笑ったり…とても楽しみました。
ストーリー展開がスピーディーで、さくさく進みます。そして、引き延ばしもなくサクッと完結します。
各キャラのエピソード等の中には、本編で十分に語られていないものも多々あり、そこに読者の想像力が働く余地が生まれます。
それだけキャラクターがしっかり立っているということですね。
2次創作がさかんなのも納得です。
とにかく読んでよかったです。面白かった。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2020-12-16 18:23:15] [修正:2020-12-16 18:24:44] [このレビューのURL]
7点 さすらいアフロ田中
ステレオタイプのイタイ若者像をモチーフにしています。
決してトンでも君でもないんで、普通に生きる若者と
共通するところも見え隠れしていて、読み手の投影と
しても感じられる部分が多いんです。
したがって、一見コミカルで痛々しい田中や仲間の
行動・生活も決して腹を抱えて笑えないですね。
「働かない勇気。」なんてスローガンも一見
馬鹿々々しいのですが、それを望む読み手もその
願望があることに気づかされる、なんてのは一つの例です。
前半は本当にさすらい旅に出て、結局何も獲得する
ものもなく失意のうちに帰郷する田中です。
ここまでは本当に痛々しい。
後半でナナコと出会い、普通の家庭生活を拒否しつつ、
あくまでも稼ぐこと、働くことを拒否しつつ、
女性との生活との間で揺れます。
その一方で、精神的にはやはり落ち着いてきて
安心して読み進めることができるようになってきます。
ギャグマンガのはずが、読者に痛みを与え続ける不思議な作品です。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2020-12-08 06:13:36] [修正:2020-12-08 06:13:36] [このレビューのURL]
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2020-12-06 05:51:16] [修正:2020-12-06 05:51:16] [このレビューのURL]