「朔太」さんのページ

総レビュー数: 838レビュー(全て表示) 最終投稿: 2010年01月09日

人が人であるための精神性を文字で追求するために、小説が世に出た。

これを漫画で表現してみよう、そうすれば文字ですら確定し過ぎるような

内面性ももっとリアルに表現できるのではないか?

そんな意図さえ感じる文学的感性の持った作品です。

だから、理解困難な、あるいは自分の感性に合わない部分も感じてしまう

ものも在りますが、総じて人間ってこんなナイーブだったんだなあ、

の感想です。

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[投稿:2010-09-11 20:20:08] [修正:2010-09-11 20:20:08] [このレビューのURL]

6点 HAPPY!

主人公を取り巻くステレオタイプのヒール、悪役が、徹底的にUnhappyな

状況を作り出し、これを数人の善人である友人・家族が見守るという構図

で、一難去ってはまた一難という調子で繰り返す。

22巻まで溜りに溜まったストレスが、最終巻で報われる感じ。

途中は気分良く読めないが、読後感はさわやか。

浦沢作品の中では地味な方か。

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[投稿:2010-08-26 10:04:55] [修正:2010-08-26 10:04:55] [このレビューのURL]

6点 五年生

卒業に失敗した5年生は、4年生とは微妙に違った責任感みたいなものもでてきている。さらに弁護士を目指すしっかり者の彼女も微妙にオトコに依存し出している。
22,23歳の男女の成長って、誰も描かないけれど、ここに注目した作者のモチーフは買える。
主人公のオトコは、かなりいい加減な生き方で、真面目なわっちにはやや不興だけど、成長ぶりに好感を持った。

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[投稿:2010-08-07 20:36:20] [修正:2010-08-07 20:36:20] [このレビューのURL]

少年時代の一途さを根底に引きずる部分で爽やかさを感じつつ、
何か生々しい男女感情やコンプレックスの組み合わせが、
微妙なアンバランスを醸し出している。

やや不思議な世界があって、漫画通には一読をお勧めする。
一般受けはしないかも。

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[投稿:2010-01-09 17:52:43] [修正:2010-01-09 17:52:43] [このレビューのURL]

1988年頃、F1レースは一世を風靡していたんだろう。
少年誌でも多くの作品群がレーサーものを扱っていたように思う。
その中でも、本編は、実在のレーサーたちを登場させて、よりリアリティを
醸し出すことに成功している。
アイルトン・セナ、アラン・プロスト、ナイジェル・マンセル、ゲルハルト・ベルガー、ネルソン・ピケなど。ただし、悲劇のヒーロー ロス・ジョルジュと主人公ショウ・アカバだけは創作という布陣だ。
前半はやや退屈ながら、最終話に向けて、展開がヒートアップしてくるのが良い。
世界的にレース熱が鎮静化したように見える現代では、もうレーサーを主人公に
した漫画作品は見られない。
世相を敏感に反映しているようで面白い。

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[投稿:2025-08-02 09:44:40] [修正:2025-08-02 09:46:16] [このレビューのURL]

表題の意味を調べてみると、”弱者が敵わない強者に対して内面に抱く、
「憤り・怨恨・憎悪・非難・嫉妬」といった感情。
そこから、”弱い自分は「善」であり、強者は「悪」だという「価値の転倒」の
こと”でニーチェの思想用語だそうです。

このルサンチンマンに焦点を合わせた着想は、大したものです。
弱者が価値の転倒を行うのは、現代社会においてメディアが弱者側のフリをして
盛んにルサンチマンをかこつけているのは承知の通りです。
貧しくて自己肯定の小さい若年層から老人まで、多くの底辺層は同じ思想に取りつかれます。
しかし、文学のテーマになりえても青年誌の読者層に共感は得られるのか、
という問題は残ります。

同じような取り組み、ライフワークを感じる作家さんに、古谷実氏、新井英樹氏
を連想させますが、花沢健吾氏には彼ら以上に下層に降り立つ思想を感じます。
抑圧どころか、あまりのコンプレックスぶりに、権力に立ち向かう気力すら無様さで、
遠くから小さな石ころを投げつける程度の反抗心を持つ階層者をイメージさせます。
前者の作家さんたち、あるいは他の作家さんたちには、権力に立ち向かう熱情を
少なくとも主人公に与えます。

これが、花沢氏の場合には、最終的に主人公にその熱情を与えるにしても、
そのきっかけは少女との小さな共感、結びつきであり、たとえ虚構にあっても
小さな自己満足が成果になります。
小市民のささやかな自己実現をそんな風に見せられても、多くの健全な読者には
そんな人種も世の中にはいるんだな、ぐらいの感想しか持てないでしょう。
様々なジャンルで表現できる漫画は素晴らしいのですが、需要も考えると疑問です。
こんな作品も有ではありますが、ご苦労様ですとしか言えません。


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[投稿:2025-07-12 09:14:09] [修正:2025-07-12 09:20:01] [このレビューのURL]

5点 トガリ

ダークヒーローの設定などは魅力的ではありますが、展開が1クールごとに
同じことを繰り返すパターンです。
序盤で悪が登場、同情すべき悪の訳ありな背景を説明して、ダークヒーローが
往生させるというパターン。
必殺仕置き人か水戸黄門のようなドラマパターンです。
お決まりの展開に安心していられる読者も多いのかもしれませんが、
途中で投げ出したくなる読者も多いのではないかもです。
私は後者でした。5巻まで。

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[投稿:2025-07-06 14:57:09] [修正:2025-07-06 14:57:09] [このレビューのURL]

作家さんの日常と多少の人間関係を絡めたグルメ漫画。
実在のお店の料理を素材に、よしなが氏のゆっくりズムを語っておられるよう
に見受けます。
うまいものは何よりも大切、って価値観が前面に押し出されていて、潔さを感じます。
そんな価値観を共有できる人にだけ読んでほしい、とのメッセージも聞えてきそう。

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[投稿:2025-06-25 16:56:12] [修正:2025-06-25 16:56:12] [このレビューのURL]

夏の校舎。少女は建物の中で迷い、不思議な少女に出会います。
同級生にその話をすると、「ひょっとするとユーレイかもね」。
昔、女生徒同士が愛し合い、片方が亡くなり、 残った生徒が後追い自殺を
したというような不思議な展開です。
時空を超えた思いの螺旋構造で物語は進み、SFテイストで話を終えます。
短期連載ものとしては、結構な余韻を残した作品でした。

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[投稿:2025-03-01 08:36:42] [修正:2025-03-03 07:43:39] [このレビューのURL]

貸し本時代の古典的作品に巡り合うことができたので、読んでみました。
60年前という正真正銘の古典です。
なにしろ戦後20年という時代です。
少年誌と並行して、貸し本はまだ隆盛時代だったのでしょう。

内容的には、勧善懲悪、正義の味方、世界征服を企む悪の結社、という
お決まりのワードが羅列します。
古き良き時代の少年の希望の光という感じがとても似合う作品でした。

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[投稿:2025-01-11 11:15:23] [修正:2025-01-11 11:15:23] [このレビューのURL]

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