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棋士を題材に羽海野チカが描くって聞いた時には「なんで?」って思った人、いっぱいいる様な気がします。でも実際に読んでみると羽海野さんの描く孤独とその中で必死にもがく主人公、それを支える人々とのつながりというものを表現されているのを感じ、納得させられましたた。ああ、この人は誰にも助けてもらうことのできない、たった一人の戦場を描きたかったんだろうなぁと。

「負けて転がり落ちる」までは立ち止まることは許されないプロ棋士の世界。何故苦しんで闘って相手を蹴落としてまで勝ち残らなければならないのか。邪推にもほどがありますが、作者さんが漫画の世界で闘っている理由も、主人公である零が探し求めるものとおんなじなのではないかと思わされました。

村山聖が好きな自分は二階堂くんがお気に入りです。お願いだから最後まで殺さないでください。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-02-17 23:17:14] [修正:2010-02-18 09:45:48] [このレビューのURL]

ロボットものとか、怪獣を子どもたちが倒すとか、そんな紋きり型の分類じゃこの作品の素晴らしさは説明できないと思います。エヴァとの類似性は両方の作品を見た人なら必ず気づかされる点ですが、エヴァの追体験というアナロジーでは読み解くことの出来ない魅力を抱えた作品であることは間違い無いです。

次々とやってくる正体不明の怪獣。子どもたちの双肩に圧し掛かる責任。悲惨かつ救いの無い展開と結末。でもなぜか読み終わった後に前を向いて、自分の生きる現実に立ち向かわなくては、との決意を新たにさせられる作品です。少なくとも僕にとっては。

おそらく家族の愛、絆、何気ない日常の素晴らしさ、そんなものに子どもたちが気づいていく過程を描いていくのが巧いのです。死を意識しなければ生を意識することも無い。そんな中で彼らが自分たちの使命と向き合い、ありふれた日常を生きていく姿は乾いた印象を与える作者の絵と相まって、この漫画の唯一無二の魅力を構成していると思います。

もちろん物語を支える設定は秀逸の一言。無茶とも言える設定を無理なく物語の枠の中に収めていると思います。

子どもたちが死んでいくことに関しては賛否両論でしょうが、少なくとも実際には絶対あってはならないことを扱えるということも、漫画というメディアの持つ一種の武器なんだな、という当たり前のことも再確認しました。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-02-15 19:10:41] [修正:2010-02-15 19:13:36] [このレビューのURL]

面白さは別としてともだちの正体についてよく「あんなチョイ役?が黒幕なんてつまらないし予想もできない」といった意見を目にするがそれは違う。

なぜなら、ともだちがあの惨劇を起こしたのは簡単に言うと誰からも
覚えてもらえない圧倒的な孤独感からだ。
誰からも覚えてもらえない、つまり読者が予想できる奴だと駄目なのだ。
作中何度か出てくるその名前…しかしご存じの通り読者はスルー。
正体が明かされ、分からない人は皆その名前を探すため再読したりネットで検索したりで「ああ、あいつか。忘れてたわ」となる。これが重要なのだ。
物語を矛盾なく締めるにはアイツじゃなきゃ駄目だったのだ。

最後に、
あの少年時代のノスタルジック溢れる雰囲気だけでも充分楽しめる。
たとえあの時代を知らなくても。確かに後半の失速は否めないが。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-01-19 03:36:16] [修正:2010-02-13 03:40:48] [このレビューのURL]

愛をここまで具体的に描いた漫画があったでしょうか。
これは、リリカルさやメルヘンさも無く、むしろシリアスな場面が多い作品ではあります。
しかし、その中に度々現れる兄弟愛、師弟愛、親子愛etc...は、何か光るものを感じました。
軍に目を向けると恋愛がちょいちょい見られますが、それがストーリーを引き立てる役割になっていることは三周目で感じました。
愛とは何か、生きるとは何かを知りたい、感じたいときはこれを読んでみましょう。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-02-12 11:13:13] [修正:2010-02-12 11:13:13] [このレビューのURL]

中学生の頃、昼休み石油ストーブの匂いがする図書室の、
数人しか座れない取り合いになるソファーで、
怖いものみたさやドキドキ感で満たされながら読んでいた忘れられない思い出の作品。いや子供のころ、というか今でも手術の描写は怖い・・・
でも怖いものみたさでみてしまうんですよね・・、ブラックジャック先生の魅力と安心感と共に。

関係ないですが、手塚治虫さんの描く綺麗な女の子って良くないですか?個人的に大好きです。儚い小鳥のような美人を描くのが最高に上手いですよね。みんなはどう思ってるんだろ・・

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-02-12 05:41:51] [修正:2010-02-12 06:01:18] [このレビューのURL]

名作2作を描き上げて藤田氏も力尽きてしまったのでしょうか。長編としても短編集としてもさっぱり面白くありません。サブキャラクターの行動はありきたりだし、大したドラマの掘り下げもされずに事件が解決してしまいます。主人公の正義感には押しつけがましさすら感じられ、むしろ仕事人に徹するイデヤの方が共感できるのも話に没入できない原因ですね。主人公持ち上げと憎まれ役貶しが露骨だからこそ不快感が強いのでしょう。また、お伽噺を題材にしながらも話を改変してしまっていることから、この作品は作者のお伽噺に対する感想や歯痒さが動機で描かれていると思われます。こういう作者本位で読者の視点を見失ってしまっている制作スタンスが話を共感させ辛く完成度の低いものにしてしまっているのでしょう。
追記:89話を読みましたが、さらに点数を下げます。内容は主人公持ち上げなのですが、もはや完全に過去のエピソードの焼き直しになってしまっています。話が盛り上がらない上に無駄なエピソードにページを割くとか、作者に何を期待していいのかわからなくなりました。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2009-04-11 01:46:47] [修正:2010-02-12 03:42:47] [このレビューのURL]

人の裏側を見せ付ける漫画

コレはすごいと思う


恋愛というなの依存症、食事というなの精神安定剤で壊れていく主人公

人の優しさの向こう側にある打算と欲望を繊細な絵柄で描写しています

登場人物はみな、安心がほしいのだと思います

だけど、誰も救われないし、そのことに気づけもしない


自分には衝撃的でした

鬱レベル高いですが、オススメです


自分的には完全版よりも通常版のがオチが怖いと思う

伏線回収すればいいってわけじゃないから、完全版の終わり方は

逆にもったいないと思いました


ナイスレビュー: 1

[投稿:2009-12-09 01:44:08] [修正:2010-02-12 01:35:21] [このレビューのURL]

もうこれは一気に読み干しました・・・!最高に面白いです。
今読んでも色あせない、やっぱりこの作者はすごいなと感じました。

本気でここにひっこしたいと思いました・・。
ちょっと迷惑だけど、人情味ある隣人たちにも愛着がもてますし、
なにより五代さんに感情移入してしまい、最期のほうは
よかったね・・・!と号泣でした。
私の読んだ中では一番長い片思いでした。

有名な名シーンでも、やっぱり号泣でした。
アニメはさらに、間の持っていき方とかがよくて、
同じシーンでまた泣いてしまいました。

ぜひ一度は読んでみて欲しいなと思う作品でした。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-02-11 18:42:09] [修正:2010-02-11 18:42:09] [このレビューのURL]

頭脳派野球漫画。面白い。

一つ一つのプレーに理由があり、それで勝ち上がっていくのはまるで将棋やチェスの対局を見ているよう。
おお振りに劣らない出来だと思うが、こっちは知名度低いなあ。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2009-09-01 19:44:45] [修正:2010-02-11 13:12:42] [このレビューのURL]

正直作者のほかの作品はどうも読む気にならないんですが、コレはこのカルトっぽい感じがストライクでした

恐怖の対象が単純に化物とかじゃなくて人、子供、己の中の負の感情であるのはある意味リアルだな、と思いました

カタルシスへと向かう流れは駆け足気味ながらも、だらだらと謎の解明に時間をかけるよりも展開がよく、こういうのでよくある読者置いてけぼりはあまり感じませんでした

作品に狂気があるというより、作者の演出とかに狂気がにじみ出てます

ナイスレビュー: 1

[投稿:2009-12-13 02:41:48] [修正:2010-02-11 05:17:43] [このレビューのURL]

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