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8点 からくりサーカス
藤田和日郎の漫画はどれも独創的で刺激的だが、あえて最高の作品を挙げるなら私はからくりサーカスを選ぶ。
かつて、これ程までに漫画的表現技法の限界を超えた作品を見たことが無かったから。
数多くの名シーンがある本作の中でも、特に凄まじかったのはルシールの最期の、見開きのセンターカラーである。
残念ながらコミックスではモノクロページになっているが、当時のサンデー紙面で見たあのシーンは、究極のカラーページの使い方としていまだに心に焼き付いている。
作品全体を総じて見れば無駄もあるし、正直あまり面白いとは思えない展開も少なくないが、それでもこも作品が漫画の凄みの本質を描いていたことは間違いない。
鬼才・藤田和日郎の真骨頂を存分に体感できる逸作である。
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[投稿:2017-08-13 20:47:01] [修正:2017-08-13 20:47:01] [このレビューのURL]
6点 トライガン
他の方が指摘されるように絵が見辛く、荒削りさを随所に感じましたが、それなりに読めて「こりゃ化けるかも」というモノも感じました(実際続編「マキシマム」がブレイク)。今時になると逆に多くない王道なSF西部劇、心身両面で苦しみを抱えながら安易ではない不殺を目指す主人公は個性的。表層を覆うコミカルさも息抜きにはなっています。掲載誌の都合で序章完という感じですが、伏線めいたものを貼りつつ、世界観の導入にもなっているのでここから入るべきでしょうね(ここで完全に合わない人は厳しいかも)。続編も読みたいなと思いました。
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[投稿:2017-08-13 07:21:54] [修正:2017-08-13 07:22:32] [このレビューのURL]
1点 乱飛乱外
すみません。最初に謝らせてください。
連載が長いのだからそれなりのファンもいらっしゃるのでしょう。
でも8巻まで買いそろえた私ですが、3巻で挫折しました。
その先を読もうとしても読めないのです。
絵も綺麗で女性も魅力的。
でも・・・、つ、つ、つまらないいい・・ひぃぃ。
漫画家さんに敬意を払う私なので、こんなことは絶対したく
ないのですが、ああ、読もうとしても、
どうしてもこんな無駄な時間は過ごしたくないと心が訴えるのです。
勿体ないですが、残りの本もこのまま処分致します。
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[投稿:2017-08-12 05:17:39] [修正:2017-08-12 05:17:39] [このレビューのURL]
2点 ドロヘドロ
完結の告知を大々的に出していたのに、(掲載紙の事情もあるとは言え)しれっと連載を続けていたり、その割に数年間にわたり支離滅裂な展開でグダグダやっていたり、もはや全盛期の面白さが嘘のような駄作に成り下がってしまった。
せっかくの登場人物の魅力も、作者自ら潰していっているので、キャラ萌え要素すら薄れてしまっている。
もはや魅力的な要素が絵柄しかない。
10年くらい前は大好きな作品だったため、非常に残念である。
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[投稿:2017-08-11 23:18:22] [修正:2017-08-11 23:18:22] [このレビューのURL]
9点 G戦場ヘヴンズドア
この漫画を文章でレビューすることは難しい。
本質的な意味で漫画や映画などの創作物を愛する人間の思いや精神が、隅々まで表現されているという、まるで白昼夢のような作品である。
自分が漠然と感じた気持ちが、漫画として可視化されていることに、形容しがたい魅力を感じる。
もはや優しい精神攻撃である。
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[投稿:2017-08-11 22:36:15] [修正:2017-08-11 22:36:15] [このレビューのURL]
6点 ろんぐらいだぁす!
簡単に言うと話の筋的には自転車版「はじめの一歩」ですかね。運動のできない自分から変わりたくて自転車初めて、ちょっとずつ距離や難易度を高めていって修行僧のような克己心でそれをクリアしていく。という流れではありますが、三宅さんのかわいい絵柄も手伝って、主に先輩にいい感じに乗せられてとんでもないところに連れて行かれたり、食べ物に釣られてウッカリ距離、坂を走る羽目になったりと主人公がアワアワするのを楽しめればこのマンガの役目はおおよそ完了していると思います。あとは自転車に興味がもてるようになればマンガ冥利に尽きるのでしょうがね。
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[投稿:2017-08-11 20:56:49] [修正:2017-08-11 20:56:49] [このレビューのURL]
6点 くらくなって魔女
当時の、いわゆる少年誌お色気枠的マンガの一つですが、今となると千之ナイフ先生の妙なギャグが見られる数少ない作品です。おそらくここ20年くらいの作品しか知らない人には意外な一面かと思われますが、この作品から数年はギャグ、コメディ混じりの作品をいくつか発表していました。個人的には専売特許の絵柄にシュールなギャグが入り独特のおかしな空間が好きでした。単行本は滅多に見たことないですが、今は電子書籍で容易に入手できるようになっています。
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[投稿:2017-08-11 20:39:25] [修正:2017-08-11 20:39:25] [このレビューのURL]
4点 デストロ246
前作「ヨルムンガンド」が好きだったので期待して読んだのですが…。作者の絵柄は独特で癖あれど、女性キャラは魅力的だとは思いますが、それ以外印象に残らないほどストーリー性に欠けたのが残念です。
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[投稿:2017-08-11 04:56:38] [修正:2017-08-11 04:56:38] [このレビューのURL]
6点 アイアンバディ
題材として面白いロボットエンジニア漫画。現在のロボット技術と空想で昔から描かれて来たロボットに追いつけない現実(ここは自分の中でもずっとあった疑問)を技術や経営の観点双方から掘り下げているのは良かったです。作者のロボット愛は感じるし、モーニング掲載らしい空気感も悪くなかったのですが、画力・キャラ・熱さ・感動など総合的に物足りない、地味という部分は否めず。
第一章完という感じで打ち切り臭もありますが、ちゃんと話をそこまではまとめていますし、出来れば続きが読みたかったなとは素直に思える佳作でした。
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[投稿:2017-08-05 21:52:30] [修正:2017-08-10 23:23:26] [このレビューのURL]